【食】弁松総本店
嘉永3年創業の、折詰料理専門店弁松総本店。160年以上、お江戸日本橋で、お弁当を作り続ける老舗です。
弁松専用の、六寸弱の折箱に詰められた弁当が、並六。これが、弁松のスタンダードです。蓋を開ければ、折箱の良い香り。玉子焼き、魚の照焼き、しょうがの辛煮、野菜の甘煮、豆きんとんが、綺麗に並びます。全てのおかずが、しっかり濃い味なのは、創業当時からの伝統。日持ちをさせるため、肉体労働に耐えられるように、砂糖が高価な時代に見栄を張った、などなど、理由はいろいろあるようです。今の時代に合わせて、味を薄めるのは簡単なことですが、それをせず、伝統の味を守り続ける弁松の精神が、私は大好きです。この濃い味が、何とも粋で、江戸っぽい。今夜はクイッと、日本酒もすすみます。
コメント