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嘉永3年創業の、折詰料理専門店弁松総本店。160年以上、お江戸日本橋で、お弁当を作り続ける老舗です。
弁松専用の、六寸弱の折箱に詰められた弁当が、並六。これが、弁松のスタンダードです。蓋を開ければ、折箱の良い香り。玉子焼き、魚の照焼き、しょうがの辛煮、野菜の甘煮、豆きんとんが、綺麗に並びます。全てのおかずが、しっかり濃い味なのは、創業当時からの伝統。日持ちをさせるため、肉体労働に耐えられるように、砂糖が高価な時代に見栄を張った、などなど、理由はいろいろあるようです。今の時代に合わせて、味を薄めるのは簡単なことですが、それをせず、伝統の味を守り続ける弁松の精神が、私は大好きです。この濃い味が、何とも粋で、江戸っぽい。今夜はクイッと、日本酒もすすみます。
出光美術館で開催中の、仙厓礼讃へ行ってきました。
ユーモアあふれる禅画で有名な仙厓。私は、仙厓の歳のとり方が大好きです。御隠居としての、悠々自適な生活は、見事です。好奇心旺盛な仙厓は、還暦を過ぎてからも、神社仏閣を巡ったり、相撲興行を見に行ったり。友人と過ごすたわいない時間にも、幸せが溢れています。88歳で遷化する直前まで、描き続けた禅画を観れば、人生を謳歌する方法が、おのずと分かります。仙厓の禅画は、どれも大好きですが、特に心にグッときたのは、88歳で描いた「牡丹画賛」です。力を尽くせばきっと報われるから、少し不安を感じてもチャレンジしてみよう。そんな気持ちになりました。
大正3年創業の、粕漬専門店魚久。酒粕の漬け床にも、漬け込む魚にもこだわった、老舗の業をいただきましょう。
魚久の看板商品と言えば、ぎんだら。ぎんだらを見続けて、何十年という職人さんが、脂ののったものを、選び抜いているそうです。良い焦げ目のぎんだらは、しっとりホロリ、噛めばじゅんわり。酒粕の香りが、華やかに広がります。味付けも絶妙の塩梅で、とても美味しいです。ぎんだらはもちろんですが、脇を固める小鉢や小皿も、きちんと美味しいところが、また素晴らしい。この後予定があったので、今回はお食事だけでしたが、この内容だと、一杯やりたくなっちゃいます。次回は、定食をオアテに、軽く昼飲みしたいです。
東京での宿泊ホテルは、東横イン東京駅新大橋前。隅田川沿いの、ちょっぴり地味な立地です。
最寄り駅は浜町駅。他には、人形町駅や、水天宮前駅も近いので、思っていたより行動しやすいです。甘酒横丁など、人形町界隈は、余裕の徒歩圏内。日本橋駅や三越前駅も、すぐお隣です。隅田川を渡れば、両国や森下。江戸情緒を楽しむには、実は最高の立地です。自由時間は少ないですが、老舗めぐりを、楽しみたいと思います。
東横イン東京駅新大橋前 公式HP
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